この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
捨て犬
第16章 もう言うなっ
「飲んで?」
「あ、あぁ、うん
でも・・・
なんでこれ買ったんだ?」
「欲しいもの…買った」
えっ…
「欲しいもの?」
「お給料で・・・
欲しいもの買ったの」
俺の……ため?
俺が
ビール飲みたいけど
これでガマンって
いつも発泡酒買ってたから?
ほんとに?
「ビール…飲みたいって
カズマいつも言ってたから」
エミ・・・
「俺が・・・・
欲しいもの買ったの?」
「・・・う~ん・・・
カズマが・・・
喜ぶもの、買った
違った?」
「違くない」
「よかった」
俺、多分泣きそうな顔してる
でも
エミは
すごくうれしそうな顔してて
早く飲んで!
とでも言うように
目をキラキラさせながら
俺やビールを見ている
本当に
本当にすげー嬉しくて
笑顔でエミに
ありがとうを伝えたいのに
ジーンときちゃって
しゃべったら
泣きそう
俺は
うわーって溢れそうな感情を
必死で抑え
顔を歪めながら
そのビールを口にした
一気飲みでもしてやりたい
気持ちなのに
喉が狭くて…うまく喉を通らない
それでも俺は
喉を鳴らしながら
ビールを飲み
そんな俺を
じっと見つめるエミを抱きしめた
「今まで飲んだビールの中で
一番うまい」
「あ、あぁ、うん
でも・・・
なんでこれ買ったんだ?」
「欲しいもの…買った」
えっ…
「欲しいもの?」
「お給料で・・・
欲しいもの買ったの」
俺の……ため?
俺が
ビール飲みたいけど
これでガマンって
いつも発泡酒買ってたから?
ほんとに?
「ビール…飲みたいって
カズマいつも言ってたから」
エミ・・・
「俺が・・・・
欲しいもの買ったの?」
「・・・う~ん・・・
カズマが・・・
喜ぶもの、買った
違った?」
「違くない」
「よかった」
俺、多分泣きそうな顔してる
でも
エミは
すごくうれしそうな顔してて
早く飲んで!
とでも言うように
目をキラキラさせながら
俺やビールを見ている
本当に
本当にすげー嬉しくて
笑顔でエミに
ありがとうを伝えたいのに
ジーンときちゃって
しゃべったら
泣きそう
俺は
うわーって溢れそうな感情を
必死で抑え
顔を歪めながら
そのビールを口にした
一気飲みでもしてやりたい
気持ちなのに
喉が狭くて…うまく喉を通らない
それでも俺は
喉を鳴らしながら
ビールを飲み
そんな俺を
じっと見つめるエミを抱きしめた
「今まで飲んだビールの中で
一番うまい」