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捨て犬
第21章 さわんなっ!!
そこから俺は
一歩も
動けなくなり

エミは
俺から一歩あとずさって
うつむいた


ほんの数秒

いや、数十秒・・・

数分だったかもしれない


3人とも
ピクリとも動かず
もちろん
言葉も出ないまま



そのわずかな間に
俺の頭の中で
いろんな妄想が駆け巡っていた

その
ありとあらゆる妄想に
いや、そんなはずない
そんな訳がないじゃないか
って否定しながらも

あの階段の音をさせたのは
萩原だったんだと
俺は
確信していた






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