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掌の官能小説
第12章 紫陽花橋
朝食を終えると、
「今日は、病院に行く日なの。瑠美ちゃん、一緒に行ってくれるかしら。」
義母は言いました。
私は義母のお手伝いで来たので
「はい、分かりました。何時頃出ますか?」

「そうね…圭一?何時がいいかしら。」

「お義兄さんも行かれるんですか?」

「運転手でね」
義母は嬉しそうでした。



私は部屋に戻り準備をしていると、
「瑠美ちゃん、大丈夫?」

「え?大丈夫ですよ?」

「あまり眠れてないようだったから。」

「え?そんな…」

私は思わず俯いてしまいました。

「慣れない場所と布団じゃ眠れないだろ?」

「え?あ…ん…そ…そんな…」

義兄は私を背後から抱き締め
「瑠美ちゃん、来てくれてありがとう。」
と優しく言ってくれました。

そして耳元で
「今日も綺麗だよ。」
と言うと、私の耳朶を舐め、息を吹きかけました。

「ハァ〜ンッ」
私は力が抜けそうでした。

義兄は私を支えながら、オッパイを掴みました。
「柔らかだ。」
そして服の上から私のオッパイを揉みました。

「お義兄さん…ん…アアンッ」

プルルルル、プルルルル
内線が急に鳴り響くと私は途端に我に返りました。

義兄が電話を取ると義母の準備が出来たという知らせでした。
私は洋服を整え、義兄の後ろから母屋に向かいました。



義母は後部座席に、私は助手席に乗りました。
義兄は優しい運転でした。
時々義母を気遣いながら車を走らせました。

病院に着くと付き添おうと車を降りようとする私に
「大丈夫。看護士さんがいるから。」
と私を車に押し戻しました。

せっかく来たのに?

「本当、気紛れだから…」
義兄は笑いながら言いました。

私は何も言うことも出来ずにいました。

私が来る必要があったのかしら…
義母も看病する程弱っていないように見えるし…

「お義兄さん、お義母さんの病気って?」

「心臓なんだ。元気だけどいつ発作が起こるかわからないし…今度発作が起きたら…危ないかも知れないんだ。」

寂しそうな顔をしながら義兄が話してくれました。

私は義兄の手を握り締めました。
「あんなに元気なんだもの…大丈夫よ。きっと。」

「そうだな…母さんの要望を出来るだけ叶えてあげたくて。」

「そうだったのね。私も協力するわ。一緒に頑張りましょう。」

義兄は私の手を強く握り返しました。





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