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第16章 秘密

おとうさんと初めて出掛けて、初めてお酒を飲みました。
愉快な話しをしてくれ、私は久しぶりに楽しい時間を過ごしました。

「マンションに帰っても一人だし、帰りたくない。」
私はお酒を飲んだ勢いでおとうさんに甘えていました。

「暗い部屋に帰るのは寂しい時もあるよな。」

おとうさんは私の頭をポンポンとして、手を繋いでくれました。
大きくてあったかい手…
私はこの手を離したくなくなりました。

「ずっと私の手を握っていてくれる？」
私はおとうさんの腕にもたれかかり甘えました。

「離せと言われても離さないぞ？いいか？」
笑いながら私の手を強く握りしめてくれました。


おとうさんのマンションに戻っても私はおとうさんの手を離しませんでした。
こんな強く思い込む事は初めてでした。

「何か飲もうか？」
おとうさんが私の手から手を離そうとしましたが、私はおとうさんの腕にしがみつきました。

「離さないって言ったでしょ？」

「あ、そうか。でも…何も出来ないよ？お互いに。」

「いいの。ずっと離さない。ずっとこうしていたいの。」

「沙知さんは子供みたいだな。ははは」

「おとうさんはおとうさんでしょ？だから私はおとうさんの娘。」

「娘か…娘とセックスなんてしてしまった。悪いおとうさんだな。」

私は首を横に振り
「おとうさんだけど、おとうさんじゃないわ。私…おとうさんと…」

私はおとうさんに抱き付きおとうさんの唇に自分の唇を付けでしょいました。

「おとうさん、デリへル嬢じゃなくて、沙知とセックスして。私だと認識してセックスして。私、おとうさんともっとセックスしたいの。」
なんて、大胆な事を言ってしまっているんだろう。…
私は自分の発言に驚きながら、洋服を脱ぎだしました。

「おとうさん、沙知を見て。沙知で感じて。」
どうしてもおとうさんに自分を知って欲しくて、好きになって貰いたくて、愛されたいと思ったのです。