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掌の官能小説
第17章 いつも観てるよ
彼女の困った顔が僕はなぜか見たかったのだ。これ以上言うと嫌われたら困るので話しを変えてみた。

「で…中学生くらいの時は犬を…茶色い…プードル?」
僕は彼女のパソコンに保存されていた彼女と犬の画像を思い出した。

「そ…そう…プードルよ。凄いわ。」

「凄く無いよ。ただ見えてくるんだよ。」

「私、運命の人といつ出会えるか見えますか?」

僕は彼女を見つめると彼女も僕をジッと見つめていた。

「もう、出会ってますよ。多分…あなたはその人に助けられて…すぐに恋に落ちます。」

「え?え?もう?だ…誰かしら…」

「すぐに分かりますよ。流されるのもいいと思いますよ。」

僕は彼女に言うとコーヒーを飲み干した。

「あ…あの…これからお時間ありますか?」
彼女からの誘いだ。

「ん…これから…ちょっと行くところがあるけど…断わってくるよ。」

「え?いえ、無理しないで下さい。」

「いや、いいんだ。面倒な接待だし…部下に任せるから。」

用事なんて無いし、部下もいないが、僕は彼女より優位な位置に居られるように嘘をつていた。

「どこかいいお店知ってる?」

僕は洒落た店なんか行った事もないから、彼女に任せる事にした。

「今から行けるところ…探しますね…」
彼女はパソコンをしまうとスマホを取り出し

「好き嫌いは…ありますか?」

「なんでも…OKだよ。」

「そ…なら…ここは?」

彼女はスマホの画面を見せた。和風フレンチ創作居酒屋…
なんでもある店か…
僕は頷くと予約を入れていた。

「ここから近くで、すぐに行けます。」

僕は彼女の飲み終えたコーヒーカップと自分のコーヒーカップを重ねるとゴミ箱に入れた。

僕が挿れてあげるよ…
奥に…
強く突いてあげる…





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