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掌の官能小説
第20章 ロード
どれくらい眠ったんだろうか…

2時間くらい?
彼女の方を見ると、彼女もちょうど目を開けた。

腕枕は腕が痺れるから僕は今まで滅多にしたことはなかったが、彼女は腕枕で眠っていた。
ちっとも腕は痺れていなかった。

目覚めた彼女に僕はキスをした。

「最高だよ。君は。」

彼女はふふふと笑った。


出掛ける時間ギリギリまでまた抱き合いだしてしまった。
この先彼女と会わずに生きていけるだろうか…
彼女とこれきりになってしまうのが怖く感じた。

しかし、自分は既婚者…
離婚して彼女と付き合う?

離婚してまで付き合いたい?
離婚しないで彼女と一緒にいたい。

なんて自己中なんだ…



旅館を出ると、彼女は僕にお辞儀をした。

「送るよ…」
僕は無理矢理彼女に付いて行った。

時々彼女は振り返り僕を見ていた。
サングラスをしているので表情はよく分からなかったが、口角は上がっていたのできっと笑顔で見てくれていたのだろう…


「ここで…お別れを。」
コンビニの前で彼女は僕に言った。

なんだか凄く悲しかった。
僕は手を出し握手を求めた。
彼女はグローブを取り、手を出してくれた。
彼女の手を握るといつまでも離せなかった。

「ふふふ。もう。行かないと。」
僕は、名残惜しかったが、手を離した。

「連絡先…交換して欲しいんだけど。」
僕は思い切って言うと

「いいわよ。」
スマホを彼女は出した。

意外に簡単に連絡先交換できたんだ…
これならこれからも逢える…

「また、一緒に旅が出来るかな…」

「そうね。また…でも…」

「でも?」

「ううん。ありがとう。楽しかったわ。」

「こちらこそ。最高だったよ。」

彼女は手を振り、バイクに乗り僕の前から消えて行った。

あと、2日…僕の休みはある。
さて、どこに行こうか…

暫く考えながら走った。


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