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第3章 Lovedoll

彼女は俺に話しかけることもせずにいた。
3日後に彼女は居なくなっていた。

彼女が消え俺は頭が変になりそうだった。

俺は彼女を探した。
行く所なんて無いのに。

ずっと置いて欲しいと言ったのに！

俺が…俺が酷いからいけないのに…
だからって出て行くことも無いのに！

お金も持たずに、
最初ここに来た時のままの格好で出て行ったようだった。

お金がないから彼女は遠くにはいけないだろう…
だが、援助してくれる相手を見つけていたら？

俺は近くの駅を探した。
週で近くになっても彼女は見つからなかった。

俺は…

命令なんて聞かなくていいから、彼女に傍にいて欲しかった。

駅前には彼女のような女の子が数人いた。
飲み屋街にはたくさんの女の子が物欲しげな顔をして立っていた。

援助してくれる人を待っているのか…

俺はキョロキョロしながら、女の子一人一人に近付き彼女かどうか確かめ歩いていた。

俺の腕を掴む女の子もいたが、可愛い顔をしていたが…
彼女じゃないとダメだった。

再び駅前に行くと、男に腕を掴まれていた女の子がいた。

見覚えのあるあのセーターだった。

「麻由！麻由！」
俺は叫んでいた。

三十半ば過ぎの男が二十歳そこそこの女を…

彼女は振り返り俺を見つけたが、再び真っ直ぐを向き男と歩き出した。

「行くな麻由！」

彼女は立ち止まりクルリとこちらに向き歩き出した。
そして俺の前に立ち止まった。

「俺が麻由に居て欲しいんだ。命令じゃなくてお願いなんだ。あをな事をして後悔している。謝って済む事では無いけど、酷すぎたよ…ほんと、申し訳無かった。」
俺は土下座をした。
彼女はじっと俺を見つめていた。

「麻由が嫌ならいいんだ。麻由の気持ちでいいんだ。」
彼女の目から涙が溢れ出た。

「ごめん、俺が…俺が悪かった。麻由…俺が麻由に居て欲しい。」

彼女は俺に抱きつき泣きながら
「いたい。ずっと傍にいたい。」
そう言った。

が…
彼女を連れて行こうとした男は、彼女の腕を掴み無理やり連れて行こうとした。

「俺の…俺の奥さんなんだ。喧嘩して…すみません。」
立ち上がり中年のオヤジに俺は頭を下げた。

そして、彼女を引き寄せた。