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掌の官能小説
第24章 戸締り用心 
「ご…ごめんなさい。」

脱ぎ捨てた自分の服が見知らぬ男の部屋に散らかっている…
何てことだ…

私はサッと服と下着を回収し、慌てて着ると

「お姉さん、朝食食べてきなよ。柔肌の抱き枕のお礼…お姉さん凄く感じていたよ。」

「え?ええ?」

「すっごく濡れてて…積極的で…」

「えええっ?」

「欲しい…欲しいって…何度も何度もイッて…」

「そうなの?」

「今までの人で一番良かったって…」

「え?」

「お姉さん、いろんなテクニックしてくれて…」

「ん…それは無いわね。知らないもの。テクニックなんて。一番って言うほど経験無いし…」

「へー、無いんだ。」

男はニヤニヤした。


「ちょ…ちょっとからかわないで!」

「ははは。警察に連絡しようかな…朝起きたら知らない女に…って」

「あ…ご…ごめんなさい。本当、ごめんなさい。」

「ははは。食べて。」

ご飯と味噌汁とハムエッグとサラダ
納豆が置かれていた。

私はいつもコーヒー一杯…
しっかり朝食を作ってちゃんとした人なんだな…と思った。

朝ごはんを見ただけだけど
そう思った。



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