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掌の官能小説
第24章 戸締り用心 
「越してきたばかりでまだ片付けが済んで無いけど…」

部屋はベッドとソファーと冷蔵庫などの大型家財道具だけ置かれ、いくつかの段ボールが置かれていた。

冷蔵庫からワインを出し、チーズを皿に盛り座卓に置いた。

「あ、すみません。」

「飲みながら…なら話しやすいでしょ?」
私はグラスにワインを注いだ。

「お姉さん、俺の部屋に入ってきて…俺が寝ているベッドに裸で入ってきてそのまま寝てしまったんだ。ビックリしたけど俺も酔っていて、何もされないからいいかなって思って…で、急に俺の手を取っておっぱいに持っていって触ってとか言いながら、股を俺の膝に擦り付けてきて…」

「え?そ…そんな事を?」

「そして俺の…股間を握り締めながら…」

彼は私の手を見つめた。

「でも、お姉さんそのまま寝てしまって…気持ち良さ気で…俺は困ったよ。どうしたらいいのか…」

「ごめんなさい。そんな…あの日、誕生日で友達と飲んで…お惚気を聞かされて…ちょっと欲求不満になってしまっていたのかも。」

「欲求不満なの?」

「え?だって毎晩求められて困るとか…言われたら…彼氏のいない身としては、羨ましかったりしちゃって。」

「毎晩求められたいと思う?」

「実際に毎晩は大変だろうけど、それくらいの気持ちで求められたいって意味よ。」


恋愛とかセックスとかセフレとか一夜限りの関係とか
そんな事を語り合いながらワインを二本空けていた。







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