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掌の官能小説
第25章 夏の日の想い
夕方前に、往診から戻るとルミの家に寄った。
ゴイチは大人しく横たわっていた。
食事も取れたらしく、ルミは明るい顔をしていた。
「せんせ、ゴイチがね…せんせ、あの木の上に鳥の巣があるけど…で家の前を大きなしっぽの動物が…」
楽しそうに話しをするルミ。
心地のいい柔らかな済んだ声だった。
キャンバスには色がついていた。
温かい絵になっていた。
そして、犬の横には…俺?
中年の髭男が犬を撫でている。
「ゴイチ、ゴイチ、いい子ね。」
思わず自分が言われているかと思ってしまう。
「せんせ、ゴイチが立とうとするんだけど…立てなくて、なぜ立てないの?って顔をするのよ。犬は脚がなくなったのを理解できているのかしら。」
「理解より、立とうとするんだよ。何故って思わず、立たないと。って頑張るんだよ。」
「偉いわね。人間も何故?って思うより行動が先に出来たらいいのにね。」
「そうだね。動物はなかなか諦めないから。ほんと頭が下がるよ。」
「せんせ、意外と優しいのね。見た目は怖そうだけど。」
「え?怖そうかい?」
「ええ。最初会った時は熊かと思ったもの。そして道に迷った時、熊がバイクに乗ってるかとも…」
「あ?何を…熊かぁ。よし、俺は熊だから襲われるぞ?」
「襲うの?森のくまさんに襲われるの?ゴイチ熊になら襲われていいわよ。」
「え?何言ってんだか。」
「うそじゃない。ホントよ。私、せんせが好き。だから、、、」
彼女は急に顔を近付けキスをした。
俺はキスなんて久しぶり過ぎて、というか突然過ぎて、驚きすぎて、女子高生のように立ち竦んでしまった。
ゴイチは大人しく横たわっていた。
食事も取れたらしく、ルミは明るい顔をしていた。
「せんせ、ゴイチがね…せんせ、あの木の上に鳥の巣があるけど…で家の前を大きなしっぽの動物が…」
楽しそうに話しをするルミ。
心地のいい柔らかな済んだ声だった。
キャンバスには色がついていた。
温かい絵になっていた。
そして、犬の横には…俺?
中年の髭男が犬を撫でている。
「ゴイチ、ゴイチ、いい子ね。」
思わず自分が言われているかと思ってしまう。
「せんせ、ゴイチが立とうとするんだけど…立てなくて、なぜ立てないの?って顔をするのよ。犬は脚がなくなったのを理解できているのかしら。」
「理解より、立とうとするんだよ。何故って思わず、立たないと。って頑張るんだよ。」
「偉いわね。人間も何故?って思うより行動が先に出来たらいいのにね。」
「そうだね。動物はなかなか諦めないから。ほんと頭が下がるよ。」
「せんせ、意外と優しいのね。見た目は怖そうだけど。」
「え?怖そうかい?」
「ええ。最初会った時は熊かと思ったもの。そして道に迷った時、熊がバイクに乗ってるかとも…」
「あ?何を…熊かぁ。よし、俺は熊だから襲われるぞ?」
「襲うの?森のくまさんに襲われるの?ゴイチ熊になら襲われていいわよ。」
「え?何言ってんだか。」
「うそじゃない。ホントよ。私、せんせが好き。だから、、、」
彼女は急に顔を近付けキスをした。
俺はキスなんて久しぶり過ぎて、というか突然過ぎて、驚きすぎて、女子高生のように立ち竦んでしまった。