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掌の官能小説
第25章 夏の日の想い
俺の頭の中と心の中と身体は欲求不満でいっぱいだった。
彼女を抱きたくて抱きたくて堪らなかった。

それでも平静を装いながら、ゴイチを撫でる彼女の傍に行き
一緒にゴイチを撫でながら診察をした。

「ん、傷口は…大丈夫だな。うん。ゴイチ偉いぞ。」
傷口は順調に治っていたが、ゴイチの心はまだ開かれていないようだ。

だいぶ日が高くなり、避暑地と言えども日向は暑かった。

「ゴイチを軒下か、部屋に入れてあげた方がいいな。」

「ゴイチ、お部屋に行きましょう。さ、おいで。」
ルミはゴイチに言うと、ゆっくりゴイチは立ち上がりよろよろと歩こうとした。
無い脚を地面に着こうとし転び、再びまた立ち上がり…

「ゴイチ、頑張って。。ねぇ、せんせっ、ゴイチ…義足とか作ってあげた方がいいのかしら?」

「そうだな…様子を見ながら追々考えよう。」


欲求不満だったが俺は家に戻ろうとすると、
「せんせっ、もう行っちゃうの?何か用事あるの?」

「いや、そろそろ寝ておこうかと。いつ呼び出されるか分からないから。でも、もう少し…」

ルミの顔は嬉しそうだった。

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