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掌の官能小説
第25章 夏の日の想い
たまにルミの様子を見に行くと、ひたすら絵を描いている。
そして、俺の姿を見ると抱き付きセックスをせがむ。

何かに取り憑かれたのかと思うくらい、真剣に絵を描き、セックスをした。

そんな彼女に俺は…
深く深く惹かれてしまっていた。


牛の出産が重なり、2日程ルミの顔を見ていなく
ルミが恋しくて恋しくって、やっと時間が空きルミの別荘を覗くと
絵の道具が無くなっていてルミもいなかった。

妻が帰宅すると
「お隣さん、昨日越したわよ。何でも持ち主が亡くなられて、出ていかなければならなくなったとか。」

「で、行き先は?」

「知らないわよ。そんな行き先を聞くような関係でも無いし。」

「そ…そうだ…よな。」

頭の中が真っ白になり、耳の中がボーっと鳴っている。


彼女の別荘の庭を見つめたが、手掛かりは無い。
手紙とかくれるかもしれない。
俺は毎日郵便配達員を待ったが、ルミからの手紙は届かなかった。


冬になると、ルミの別荘は貸別荘として貸し出され、毎回違う客が泊まっていた。
ルミは一向にこない。

俺は体調を崩し少しの間獣医を休む事にした。
動物の命は大切だが、その前に自分がダメで…


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