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掌の官能小説
第28章 僕の彼女はモデル
「怖かったな…大丈夫。僕が守るから。」
雪歩は黙って僕の飲んでいた日本酒を飲み干した。
そして、手酌で注ぎ、また飲み干した。

「そんなに飲んで…大丈夫?」

火照った顔に潤んだ瞳をして
じっとお猪口を見つめながら

「私とセックスをしたいと思った事ある?」

彼女はポツリの言った。

「え?あ…ああ…そ…りゃ…何度もあったけど…」

「ふーん。」

僕の答えを聞いているのか聞いていないのか分からなかったが、またお猪口を口に持っていった。

「どうして、人形なんてなってしまったんだろう。事務所の社長が変わってから…なんだか…」

雪歩の目には涙がいまにも溢れそうになっていて
僕はハンカチを渡してあげたかったけど、生憎持っていなくて…
雪歩は僕の腕を取り服の袖で涙を脱ぐった。




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