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第5章 あの日にかえりたい

父の葬儀から1週間くらい経ち、少しだけ落ち着いてきた時に
ふと俊輔を思い出した。

私は財布から貰った俊輔の名刺を取り出し、メールアドレスを打ち込み、通夜にきて貰ったお礼を書いた。

1時間位経つと、俊輔から返事がきた。

私の寂しさを気遣う言葉と、私に会えた懐かしさが書かれていた。

「相変わらず優しいんだ。年を取って気遣いもするようになったんだ。20年だものね…」

メールのやり取りをした夜、夢に俊輔が出てきて
「ずっと会いたかった。でも…季子も俺も結婚して…なかなか機会が無くて。会えて良かった。」

短い時間だったけど、夢で会えて私は胸がキュンとしてしまっていた。
俊輔の事が大好きなあの時に心が戻ってしまったのだった。


俊輔に会いたい気持ちが溢れだし、俊輔を誘うメールをしてしまった。