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掌の官能小説
第1章 Happy New Year
「はい、こうしておけば少しは楽になるよ。」
彼は私の足の指を包帯で覆い、包帯が解けないように足全体に巻きつけました。

「ちょっと大袈裟に見えるけど…」

私の足元から私を見上げた彼はとてもかっこ良く見えました。

「新年早々、私みたいなものに…ありがとうございます。お忙しかったでしょ?すみません。」

「いやいや、たまたま今日が仕事が休みになって、取り敢えずお詣りにでも、ってね。」

お互いに一人で初詣に来た事が分かり、折角のお正月なので、乾杯をする事にしました。

二人で缶ビールを開け、お正月サービスだからとホテルからお節も届いたので、戴くことにしました。

名前も知らない知りあったばかりの人とラブホテルで乾杯だなんて…
新年早々何してるんだか…と自分に対して笑ってしまいそうでした。


突然入ったこのラブホテルの悪口をお互いに言いながら盛りあがっていました。

共通の話題なんて、初詣の神社の事とこのホテルだけでしたから…

そして、お互いの彼氏、彼女の話しになりました。
彼は仕事が忙しく、気付いたら彼女は浮気をしていて妊娠し、別れたそうで、酔いもあり、可哀相な彼の頭を摩ってあげました。

彼は喜びながら私の酷い彼の話しをしました。

そしたら彼は私をハグしてくれ、二人はギュッとハグをし合いました。

彼の胸は居心地が良く、彼の男の匂いに酔い痴れて、暫く彼の胸にいました。

彼は私の頬を撫でながら、私の唇にそっとキスをしました。

私の心臓の鼓動は激しく鳴り目眩がしそうでした。

彼が私の唇から自分の唇を離すと、今度は私から彼の唇に自分の唇をつけました。

「お返しっ」
照れ隠しに私は言いました。

すると、また彼は私にキスを。

お互いにキスをし合っていると
だんだんと気持ちが高ぶり、激しいキスになっていきました。

舌と舌が絡まり、だ液の交換をし…

彼の手は私の懐に滑り込んできました。



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