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掌の官能小説
第6章 Blindfold bar
そして、私の手首を持ち、眉、目、鼻、頬、唇に手を動かした。

「瞳の色は髪と同じ黒っぽい茶よ。肌は…いちおう日には当たらないように気をつけています。」

私はルイの顔に手を触れルイはどんな顔は分からなかったが、唇はとても柔らかく感じた。

私は緊張で唇が渇き、グラスを探そうと手をテーブルに伸ばすと、ルイはグラスを持ち私の手に持たせてくれた。

そして私がグラスのビールを飲み干すと、私の手からグラスを取り、グラスにビールを注いだ。
「まだ飲まれますか?」

「また、後で…」

「おつまみを、召し上がりますか?」

「何があるの?」

「クラッカーです。トッピングにチーズ、サラミ、オリーブ、アンチョビ…」

「なんでもいいよ。ひとつ食べようか…」

「はい。サトちゃん」

『サトちゃん』と呼ばれた声が嬉しくて思わずキュンとしてしまった。

ルイはクラッカーに具を乗せ、
「お口を開けて下さい。」
私の口に運んでくれた。

アイマスクを、してらいなければ恥ずかしいだろうけど、目隠しをされているからこそのサービスなんだろうと思った。

唇にクラッカーを少し触れさせてから口に入れた。

相手が戸惑わないようにちゃんと所作が出来ていて好感が持てた。

私が口に入れ食べ終わると、ルイは布巾で私の口角辺りをポンポンと拭いた。

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