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掌の官能小説
第7章 踊り子
「こっちのが右手、こっちのが左手ね。こっちのが女。で、こっちのが男。」
カスタネットを指しながら言った。
「そう。男と女がリズムを打って、交わるの。左手の中指と薬指で打つのをtaね。右手の中指と薬指でpiね…」
私は指を動かすと上手くいかずに
彼女は自分の指で私に見せながらやってみてくれた。
彼女の指はしなやかに動き、生き物のようだった。
酔いも少し回り、このカスタネット講習が楽しく感じていた。
彼女の顔は私の顔と数センチしか離れていなかった。
長く濃いまつ毛に高い鼻…だが、八重歯…
子供のような顔をして、急に女の顔になる彼女に興味が湧いていた。
「ちゃんと家に帰れよ。」
自分に子供がいたら彼女位の娘がいてもおかしく無い年齢だ。
「パパの家には…ママが死んで…直ぐによ?49日もならないうちに結婚したのよ?」
親子の確執か…
「それでも行くところが無いのなら、暴力を振るわれて無いなら、家に戻った方がいい。割り切って戻るべきだよ。」
「でも…」
「あんななって夜中に駅前で立って…犯罪にでも巻き込まれたら…」
彼女は俯いていた。
私は深入りするつもりは無かったのに、彼女を宥めていた。
「パパ、私にとても優しかったの。ママにも優しくて。なのに…ママを忘れてしまったように…」
彼女は大粒の涙を流し静かに言った。
「そうだな…辛いよな…お父さんはお母さんを忘れた訳では無いと思う。寂しい気持ちをどうにかしたかったのかも知れないし…君は君で強く生きたらいいんじゃないかな。」
私は彼女の肩を抱き寄せ、背中を優しく摩っていた。
暫くすると彼女は私の腕の中で眠ってしまった。
私自身彼女が腕の中にいて心地良かった。
私は彼女を抱き上げベッドに寝かせ、自分はソファに寝転んだのだが、大きくないソファは寝心地が悪く、仕方なくベッドに眠る彼女の隣に寝転んだのだった。
カスタネットを指しながら言った。
「そう。男と女がリズムを打って、交わるの。左手の中指と薬指で打つのをtaね。右手の中指と薬指でpiね…」
私は指を動かすと上手くいかずに
彼女は自分の指で私に見せながらやってみてくれた。
彼女の指はしなやかに動き、生き物のようだった。
酔いも少し回り、このカスタネット講習が楽しく感じていた。
彼女の顔は私の顔と数センチしか離れていなかった。
長く濃いまつ毛に高い鼻…だが、八重歯…
子供のような顔をして、急に女の顔になる彼女に興味が湧いていた。
「ちゃんと家に帰れよ。」
自分に子供がいたら彼女位の娘がいてもおかしく無い年齢だ。
「パパの家には…ママが死んで…直ぐによ?49日もならないうちに結婚したのよ?」
親子の確執か…
「それでも行くところが無いのなら、暴力を振るわれて無いなら、家に戻った方がいい。割り切って戻るべきだよ。」
「でも…」
「あんななって夜中に駅前で立って…犯罪にでも巻き込まれたら…」
彼女は俯いていた。
私は深入りするつもりは無かったのに、彼女を宥めていた。
「パパ、私にとても優しかったの。ママにも優しくて。なのに…ママを忘れてしまったように…」
彼女は大粒の涙を流し静かに言った。
「そうだな…辛いよな…お父さんはお母さんを忘れた訳では無いと思う。寂しい気持ちをどうにかしたかったのかも知れないし…君は君で強く生きたらいいんじゃないかな。」
私は彼女の肩を抱き寄せ、背中を優しく摩っていた。
暫くすると彼女は私の腕の中で眠ってしまった。
私自身彼女が腕の中にいて心地良かった。
私は彼女を抱き上げベッドに寝かせ、自分はソファに寝転んだのだが、大きくないソファは寝心地が悪く、仕方なくベッドに眠る彼女の隣に寝転んだのだった。