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BLACK WOLF~調教~
第2章 深紅
「いらっしゃいませ、こんにちわ。マイクに向かってご注文をどうぞー!」
次の日、私はズキズキと痛む体に鞭を打ちながら仕事に向かった。
ドライブスルーを利用するお客様をカメラで確認しマイクとスピーカーで注文を承る。
「ご確認お願いします。シーフードバーガーセットおひとつ。サイドメニューはサラダ、ドリンクはアイスティー━━━━」
私の仕事は某ファーストフード店のホール、レジ係。
お客様から注文を取りキッチンに伝えるのが仕事。
ファーストフード店というだけあって料理が出来るのは早いしお客様はカウンターで商品を受け取ってテーブルへ。
たまに時間のかかる注文が来たときは一旦注文を聞いて、お客様は先にテーブルに着いてる。
出来上がり次第テーブルに届ける事もあるけど、基本はカウンターでのやり取りが多い。
そこまで神経や体力を使う仕事ではない。
昨日の事があり今朝は黒埼さんにぶつぶつと嫌味を言われたが、当日欠勤なんて出来るはずがない。
朝っぱらから喧嘩をする気力もなく半ば無視に近い状態で家を出て来たのだ。
「ありがとうございましたー!」
しかし、私の仕事は接客業なんだし暗い顔は見せられない。
出来るだけ笑顔を作りながらお客様とのやり取りに徹する。
小窓から商品を差し出しお代を受け取る。
……そこまで体力や神経は使わないが体中がズキズキ痛い。
筋肉痛のような、外傷的な痛みというか…。
昨晩、お風呂に入る前に体を見たら縛られてた部分にはくっきりと痣まで出来てたし…。
今は冬だから職場の制服も長袖だし、手首の痣は何とか隠れてるけど、夏場だったら完全にアウトだ。