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第3章 金色

「つーか、黒兄は束縛し過ぎなんだよ。舞さんの話を聞く限り厳し過ぎるようにも思うんだけど？」

「こいつは自覚がねぇけど、無意識のうちに変なフェロモンが出てんだよ。付きっきりで守ってやりてぇけど俺も仕事があるし束縛するしかねぇだろ」


私を挟んで黒埼さんと白石君があーだこーだと言い争ってる。

そうしてる間にも私の頭の中の絡まった糸がほどけて行き一本の糸になった。



黒埼さんは私を監視する為に従兄弟の白石君を使った。

白石君も職場での私の様子を全部黒埼さんに報告していたんだ。




こ、こいつらぁ…。




「舞さん、随分疲れてるみたいだったから心配で、クラブに行く予定をキャンセルして様子を見に来たのに、何だかんだ言ってラブラブじゃーん♪」

「うるせぇ。お前も早く彼女の1人でも見つけろ」

「あ、黒兄、忘れちゃった？俺の場合彼女じゃなくて彼氏。女には興味ないんだよ」

「あー…、そうだったな」

「あ、心配しないで。黒兄は従兄弟だし一応身内だからそういう対象には見てないから♪」

「…見られても困るがな」





つ、つまり、私はずっとこの人達の手の中にいたって事ね…。

白石君を守るためにあんな拷問にも耐えたと言うのに、こいつら…。



「安心しろ、舞。こいつは、まぁ…。ゲイ？お姉って奴だからお前の裸ぐらいじゃ別に━━━━」











プツンッ















「ふ、ふ、ふざけんなあああぁぁぁぁーーーーーっ！！」























それから暫く、余程私の怒りの頂点が堪えたのか

白石君も黒埼さんも私のご機嫌を取る為に若干優しくなってくれた。


















END.