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料亭『満月』
第1章
「さっきも言った通り、私は物より人を重視する。三谷君を信じて今回は三谷君のところから買おうと思ったんだが……」
手を入れ替え、彼女の背中越しに手を回し、もう片方の肩にも手を置いた。
「後釜の君がそのような覚悟では先が不安だ……すこし考えさせてくれないか?」
「え!」
彼女は大きく目を見開いた。
「もう一度、社長と相談してみるよ。君のところがうちの要望にいつでもすぐに対処できないのであれば、もう一度『ワールド』と交渉してみないとね……三谷君にもそう伝えてくれないか……」
「そんな……」
彼女は私を見上げた。
泣きそうな顔だった。
「なに、君は気にしなくていいんだ、君の、仕事とプライベートを両立させるという志は立派だ……あとは三谷君が責任を取るだろうから……」
手を入れ替え、彼女の背中越しに手を回し、もう片方の肩にも手を置いた。
「後釜の君がそのような覚悟では先が不安だ……すこし考えさせてくれないか?」
「え!」
彼女は大きく目を見開いた。
「もう一度、社長と相談してみるよ。君のところがうちの要望にいつでもすぐに対処できないのであれば、もう一度『ワールド』と交渉してみないとね……三谷君にもそう伝えてくれないか……」
「そんな……」
彼女は私を見上げた。
泣きそうな顔だった。
「なに、君は気にしなくていいんだ、君の、仕事とプライベートを両立させるという志は立派だ……あとは三谷君が責任を取るだろうから……」