この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
料亭『満月』
第1章  
床の間の前の座椅子に座る。
料理と飲み物は既に並べてあった。
仁科がビール瓶の口を私に差し出す。
そして、切り出した。
「専務、今回の御社の全パソコンのOSのバージョンアップの件ですが、うちの見積もりは率直に言っていかがでしょう?」
私はコップに注がれている間、思い出したように言った。
「その前に……そういえば仁科君、今度結婚するそうだね。おめでとう」
「ありがとうございます。六月にですが、お手間を取らせることになりますが、専務にも是非、式には出席していただきたいと思っています」
仁科が私を見つめた。
「部外者の私は遠慮しておくよ……」
笑いながら答えた。
「そんなことおっしゃらずに、是非……」
私は仁科から瓶を受け取り、仁科にも注いだ。
そして、隣の宮部にもビール瓶の先端を向けた。
宮部はどうしたらよいかわからず、どぎまぎしていた。
宮部は仁科を見た。
仁科は無言でうなずき返した。
私の前にコップを持ったほっそりとした指が差し出された。
震えていた。
「さあ、遠慮せず、飲みなさい。今日は充分時間がある……」
私は笑みをこらえ、早く仁科が、自分の携帯電話に緊急の連絡が入る芝居をうつことを、待ちわびた。


/43ページ
エモアイコン:泣けたエモアイコン:キュンとしたエモアイコン:エロかったエモアイコン:驚いたエモアイコン:素敵!エモアイコン:面白いエモアイコン:共感したエモアイコン:なごんだエモアイコン:怖かった
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ