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第9章 2人きりのオフィス
あまりにかわいいその発言に、言葉が出てこないでいると、「迷惑でしたか…?」と不安そうな声で聞いてくる。

「いや…そうじゃなくて…」

手を伸ばし、腰の辺りに巻きつける。ぐっと引き寄せ、ふたりの身体がびたりと密着する。

「うれしくて、ビックリした」

そういうと、ホッとしたように「よかった」と声がした。

「顔、見せて」

向かい合うようにして、膝の上に座らせる。
見つめ合い、指で唇をなぞる。

「かわいいことしてくれるね」
「……喜んでもらえて嬉しいです…」

恥ずかしそうに目を伏せる。

「ちゃんと見て」
顔に手を添え、正面を向かせる。

「覚悟できてる?」
「…覚悟?」
「ここで、やらしいことする覚悟」

水本の顔が赤くなる。
「煽ったの、水本だし」
「ちがっ…」
「違わない。かわいいことして、煽ったの、そっち」

立ち上がろうとする腕を掴み、逃さない。

「もうだめ、止まんない」

顔を引き寄せ、キスをする。
唇を舌でなぞると、水本の唇が薄く開く。
素早く口内へ舌を進入させる。

「んふっ…」

角度を変えて、舌と舌とを絡め合う。
だんだんと息が荒くなり、唾液の混ざる音がする。

上着を脱がし、乳房に手を添える。
やんわりと触ると、甘い吐息が漏れる。

ニットの裾から手を滑り込ませ、ブラジャーが見えるまでまくりあげた。
ピンクのレースのついたブラジャー。
その上から真ん中の突起を探し当てる。
薄い布越しに手のひらで転がし、指でつまむと、それはすぐにツンと尖る。

ブラジャーをずらし、その突起を開放させ、口に含む。

「あっ…」

身体がピクンと跳ね、水本のうっとりした声がフロアに響いた。

「はぁっ…ああ…」
「やらし…ここ、どこかわかってる?」

ちゅぱちゅぱと音を立てながら、突起を唾液で汚していく。

「教えて?今、どこで、誰に、何されてるの?」
「…っ、あぁ、そんな…恥ずかしくて言えな…」

切ない声。

「教えてくれないと、やめちゃうよ」
「…っ」
「早く、教えて?」
「…会社で、前田課長に…乳首舐められてます…っ」
「…よくできました」

俺の腕をぎゅっと握りながら、恥ずかしそうに答える。
このセリフを、その指輪の贈り主に聞かせてやりたい。

今から、俺の腕の中で乱れる姿を。


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