この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
M
第12章 女子トーク
冷蔵庫から2本目のビールを出して奈央ちゃんに渡す。
ネイリストをしている奈央ちゃんは、明日お休みらしい。
わたしは明日仕事だから、もうお酒はやめとこう。

「和俊くんがいるから、成り立ってるんだよ。きっと」
ゴクリとビールを飲んで、枝豆をつまみながら奈央ちゃんが言う。

「帰る場所があるって、すごーく安心できるし。だから、ちょっと冒険しちゃってるんじゃない?」
「…うん」

和俊ありきの前田課長か…。
そうなのかもしれない。

「まーでも!バレないように、楽しめば?亜沙ちゃんにも少しくらい、そんな奔放なところがあっても良いと思うよ」
「…そうなのかなあ」
「亜沙ちゃんに彼氏がいなくて、その課長さんのこと好き好きって言うなら、わたしも止めるけどね」

紅茶を淹れるために立ち上がる。

「今すぐ、関係を終わらせるつもりはないんでしょ?」
「…ない」
「しかも、和俊くんと別れるつもりもないんでしょ?」
「…ない」
「じゃあ、楽しむくらいの余裕を持てるようにならないと」

今すぐ終わらせるつもり…
…できそうにない。

「絶対にバレないようにすること!
あと、終わらせるときは亜沙ちゃんから終わらせなよ。追いかけられて終わるくらいでちょうど良いんじゃない」

なんという余裕。
紅茶に口をつけながら、奈央ちゃんを見る。

「なに?」
「ううん。なんでもない!奈央ちゃんの意見、ごもっともです」

大袈裟に頭を下げて見せた。


少し間を空けて、奈央ちゃんが真剣な顔をする。

「…亜沙ちゃんは、結婚願望ないの?」
「結婚願望かぁ。あんまり考えたことないなぁ。いつかは…とは思うけど…。奈央ちゃんは?」
「わたし、結婚しようと思って」
「えっ!」

今度はわたしが驚く番だ。

「いつ?いつ?」
ついつい、前のめりになってしまう。
「夏か…秋かな。こないだ、両親に会わせてきた」
「奈央ちゃんが、結婚…」

紅茶をすする。ドキドキしている。

「おめでとう!奈央ちゃんの花嫁さん姿かぁ、泣いちゃうなぁ」
「ふふふ、ありがとう」

笑顔が眩しい。
幸せそうだ。

奈央ちゃんの彼氏の佐山さんはわたしたちより5歳年上で、落ち着いた男の人だ。職業は美容師。
何度か会ったことがある。奈央ちゃんと同じように、わたしを亜沙ちゃんと呼んでくれる。
/80ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ