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第13章 クリスマス
翌日、金曜日。


何を着て行こうか迷った末、先週買ったばかりのニットワンピースにした。
グレーで、タートルネックのやつだ。
本当はスニーカーを合わせたいところだけど、さすが会社に行くのにはなぁと思い、タイツにブーツを履く。

わたしの服装は、OLっぽくないとよく言われる。
おまけに顔も童顔だから、いまだに学生に間違われることもある。

前田課長のスーツ姿と並んだら…どう見られるんだろう。

でも仕方ないじゃない、いかにもOLっていうキレイめな格好は似合わないんだから。



会社に着いてビルに入るところで、いきなり前田課長と出くわした。

「おはようございます」
「おはよう」

カバンを持っていて、もう出かけるらしい。

「早く帰れるように頑張れよ」と言いながら、社有車の車庫へ向かって行った。


頑張ろう…。


ロッカーでコートを脱ぎ、ブーツからパンプスに履き替える。
そのまま給湯室で紅茶を淹れて、フロアへ行く。
挨拶をして、パソコンを立ち上げ、社内メールを確認し、始業前の準備をする。


ちらっと一課のホワイトボードを見ると、前田課長の帰社予定はお昼になっていた。


「亜沙ちゃん、おはよー」
「おはようございます、安永さん」

ふわりといい匂いをさせながら、安永さんがやってきた。
安永さんはわたしの4歳上。
「いかにもOL」という格好がよく似合う。わたしと正反対。
今日もタイトスカートからスラリと伸びた脚が美しい。

「竹中くんのプレゼントは、無事買えたの?」

パソコンをオンにしながら安永さんが聞いてくる。
わたしと違ってコーヒー党の安永さんは、ピンクのカップになみなみとコーヒーを淹れている。

「閉店間際に、なんとか」
「それはよかった」

そう言いながら、カップに口をつける。
一口飲んで「今日、わたし予定があるから早く帰るね。亜沙ちゃんも、早く帰んなよ」と言う。

「わかりました!」と答えたところで井上課長から声がかかる。
立ち上がって井上課長の元へ行き、指示を聞く。

デスクに戻ると、もうひとりの女子社員、中本さんも来ていた。
「亜沙ちゃん、わたしも今日はノー残業だから」
「了解です!わたしも頑張ります」

12月の金曜日、なんだかみんなソワソワしている。
きっと、竹中くんもソワソワしてるんだろうな。


さあ、頑張ろう。



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