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第14章 今年、最後の…
「こんなにエッチな子だとは思ってもなかったけどーーー」
などと言うので、ビールを吹き出しそうになる。

「ちょっ、やめてください」
軽く睨むと、また笑う。

それはわたしだって、同じだ。
前田課長がこんなにエッチな人だとは思いもしなかった!


ふたりとも月見蕎麦を食べた。
2日早い、年越し蕎麦。

お店を出ると、ヒンヤリした空気。年末の空気。

「ご馳走様でした」
「いいえ。さ、どうしよっか?」

手を、キュッと握られる。その質問は意地悪だ。

「…どうしましょう」
「素直じゃないなー」

と言いながら、手を引いて歩き出す。
わたしの手を握ったまま、コートのポケットに手を入れる。

「暖まりに行こ」
「はい」
「エッチなこと考えた?」
「…前田課長に言われたくないもん」

ははは、と笑いながら、歩く。
ポケットの中で握られた指を、前田課長の指がすすすと撫でる。
もう!そういう指の動きはやめてほしい…。


ホテルの部屋に着いて、コートを脱ぐ。
暖房がまだ効いてなくて、ちょっと寒い。
前田課長はコートと、ジャケットも脱いでいる。
ネクタイを緩める仕草は、いつ見てもセクシーだと思うし、ドキドキする。

13歳年上の男の人。
…そりゃ、余裕があって当たり前か。
この前言われた「好き」は、からかわれてるわけじゃないだろうけど、それでもわたしのどこが「好き」なのか、わからない。
それはわたしにも、言えることだけど。


「なに、難しい顔してるの?」
ネクタイをとり、シャツのボタンも3つはずした前田課長。

「なんでもないです。…寒いしお風呂入ろうかな」
「一緒に?」
「ぜーったい、嫌です」
「冷たいなあ」

そう言う前田課長を残して、浴室へ向かう。
お湯をためている間、お化粧を落とす。
なんだか、スッピンを見せるのにもあまり抵抗がなくなってきた。


「ね、一緒に入ろうよ」と前田課長がやってくる。
「嫌です」と言いながら、ピアスを外す。
忘れないように、すぐにポーチの中にしまう。

「今年最後のお願い」
「…」

ピアスを外した耳元で囁かれ、そのまま耳朶にキスを落とされる。
不覚にも、ピクリと反応してしまうわたし。

「ね、一緒に暖まろ」
「ん〜もう…」


下を向いて「今日だけですよ」と言ってしまう。








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