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第14章 今年、最後の…
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「怒った顔も、かわいい」
わたしの視線なんて意に介さず、笑顔の前田課長。
思わず、小さくため息をつく。
そして、その笑顔に負けてしまう。
「亜沙子のうなじ、色っぽい」
そう言いながら、また唇が押し付けられる。
仕事中に髪を結ぶことはあまりない。
「いい匂い。もう、洗ったの?」
ちゅっ、ちゅっと音を立てながら、前田課長の唇が首筋を移動する。
感覚が集中してしまう。
「んーもう、前田課長!」
「名前で呼んで」
「…祐介…」
「なに?」
「ちょっと、ストップ」
「なんで?したくなっちゃう?」
「そう、だから、ストップ」
身体をよじらせながら訴える。
逃げようとするけど、前田課長の腕がそれを許さない。
「ここでしてもいいんだけど」
「いやです」
「えー」
口を尖らせる前田課長。
「身体洗って、ベッド行きましょう?のぼせちゃう」
「…わかったよ」
仕方ない、という感じでバスタブから出て、ボディソープで身体を洗う前田課長。
わたしはぼんやりとその姿を見ていた。
…背中を流すくらいは、しよっかな。
「えーと、背中、流しましょうか?」
「…いいね、お願い」
「前!前を見ててくださいね!」
「はいはい」
念を押して、バスタブから出る。
「手で洗って」とリクエストされたので、手のひらに泡をつけて、洗う。
「今年もお仕事、お疲れ様でした」
「うん。亜沙子も」
広い背中。
見ていると、ついつい、抱きつきたくなる。
…それくらいはいいかな、と、そっと手を回してみる。
「…したくなった?」
「…したいけど、ここではしません」
「残念」
前田課長がそっと身体を捻り、こちらを見る。
「キスだけ、しよ?」
もう、ほとんどキスする距離での囁き。
返事をする前に唇を塞がれた。
「んっ…」
触れ合う肌が、ボディソープのせいでぬるぬると滑りを良くして、なんだかドキドキする。
「んんっ…はあっ…あ…」
だんだんと激しくなる口づけに息が苦しくなる。
前田課長の身体が少しずつこちらに向けられ、いつの間にか真正面から向き合う格好になった。
「も…前向いてって…」
「だって、亜沙子がかわいいのが悪い」
前田課長の手が真正面からわたしを抱きしめる。
わたしの視線なんて意に介さず、笑顔の前田課長。
思わず、小さくため息をつく。
そして、その笑顔に負けてしまう。
「亜沙子のうなじ、色っぽい」
そう言いながら、また唇が押し付けられる。
仕事中に髪を結ぶことはあまりない。
「いい匂い。もう、洗ったの?」
ちゅっ、ちゅっと音を立てながら、前田課長の唇が首筋を移動する。
感覚が集中してしまう。
「んーもう、前田課長!」
「名前で呼んで」
「…祐介…」
「なに?」
「ちょっと、ストップ」
「なんで?したくなっちゃう?」
「そう、だから、ストップ」
身体をよじらせながら訴える。
逃げようとするけど、前田課長の腕がそれを許さない。
「ここでしてもいいんだけど」
「いやです」
「えー」
口を尖らせる前田課長。
「身体洗って、ベッド行きましょう?のぼせちゃう」
「…わかったよ」
仕方ない、という感じでバスタブから出て、ボディソープで身体を洗う前田課長。
わたしはぼんやりとその姿を見ていた。
…背中を流すくらいは、しよっかな。
「えーと、背中、流しましょうか?」
「…いいね、お願い」
「前!前を見ててくださいね!」
「はいはい」
念を押して、バスタブから出る。
「手で洗って」とリクエストされたので、手のひらに泡をつけて、洗う。
「今年もお仕事、お疲れ様でした」
「うん。亜沙子も」
広い背中。
見ていると、ついつい、抱きつきたくなる。
…それくらいはいいかな、と、そっと手を回してみる。
「…したくなった?」
「…したいけど、ここではしません」
「残念」
前田課長がそっと身体を捻り、こちらを見る。
「キスだけ、しよ?」
もう、ほとんどキスする距離での囁き。
返事をする前に唇を塞がれた。
「んっ…」
触れ合う肌が、ボディソープのせいでぬるぬると滑りを良くして、なんだかドキドキする。
「んんっ…はあっ…あ…」
だんだんと激しくなる口づけに息が苦しくなる。
前田課長の身体が少しずつこちらに向けられ、いつの間にか真正面から向き合う格好になった。
「も…前向いてって…」
「だって、亜沙子がかわいいのが悪い」
前田課長の手が真正面からわたしを抱きしめる。
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