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恋愛無双ーレンアイムソウー
第2章 初デート


ーーーあんな一言を覚えてくれてたんだ。
山中さんはやっぱりプロだなぁ……


美容師としての山中を
違う意味で尊敬しながら口を開く。


「山中さんって…プロですよね」
「え?」
「人を喜ばせるプロの鏡です!」
「あの……結子さん?」


山中は自分の気持ちが
結子に伝わってない事に気付く。


ーーー意外と鈍感なのか?


「取り敢えず、食べましょうか」
「はい!いただきます」


結子がパクッとサーモンを口に運ぶ。


「はぁぁ……とろけるぅ……」


声も顔もとろけさせた結子が
片手で頬を擦っている。


ーーーすげー可愛い……


「サバも新鮮でプリプリして……
山中さん食べないんですか?」


片肘をついて結子を見つめていると
結子が急に顔を横に向けた。


「…美味しいですか?」
「凄く美味しいです!」


撮影の時よりも良い笑顔がある。


「俺は運転があるんでダメですけど
結子さんは酒呑んで良いですよ」
「えっ私も呑まなくて大丈夫ですよ」

「遠慮しないで。刺身なら熱燗のが
良いですよね。すみませーん!」
「山中さん、ちょっと……」


山中は簡単に注文を済ませて
しばらくするとカウンター越しに
熱燗が渡された。


「熱燗は久しぶりです……」
「そうなんですか?」
「はい、普段は梅酒ばっかりで……」


一瞬、結子は表情を曇らせた。


ーーー何かあるな。それなら…


「今日は思う存分呑んで下さい。
ちゃんと家まで送り届けるんで」
「うーん…」
「ほら、もう来ちゃったし」


席に届いた熱燗を指差して
山中はニヤリと笑う。


「クイッといって下さい」


お猪口に注いで渡すと
結子は心を決めたのか
それを勢いよく口に流した。


「おっ、いけますね」
「…美味しい」


結子はお猪口を見つめて笑っている。


それから山中は
お猪口の中が無くなる度に注ぎ、
熱燗の中が無くなる度に注文した。


結子の口から出る言葉を
もっと聞きたいと思ったし
結子の表情に変化はなく
呂律もしっかりしていたから
酒には強いのだと深読みしなかった。


そして一度お手洗いに席を立ち、
戻ってきた山中が目にしたのは
片肘をついて目を潤ませた結子だった。


「やま…なかさぁん…」


猫なで声を出して山中の名を呼ぶ結子は
女の顔を浮かばせていた。

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