この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
恋愛無双ーレンアイムソウー
第2章 初デート


「ど、どうって…」


結子の声がか細いものに変わる。

山中はゆっくりと体を離し
結子の顔を覗き込む。


そこには山中を
真っ直ぐ見つめ返す瞳だけがあって
揺れる瞳からは感情が読めない。


「俺は結子さんを好きになりかけてます」

「えっ……」

「結子さんの事をもっと知りたいです」


結子が目を逸らす。

瞬間的に結子のアゴを掴んだ山中は
結子の瞳の奥までを見つめる。


「逸らさないで。俺を見て」


酒の余韻が残る頬がまだ赤い。


「わ…たしっ……」


結子の声が震えている気がした。


「よく…分からなくてっ……」
「分からない?」

「ドキドキする感覚とか…
好きって思う気持ちが分からないんです…」


結子がそっと瞳を閉じた。


「こうやって抱き締められたり
アゴを掴まれて見つめられたら、
普通はドキドキすると思うんです。
でも…私は驚きの方が強くて……」


ーーーそういう事か。


「山中さんの事は……
凄く優しくて良い人だと思ってます。
でも、それ以上の感情は
今のところありません……」


結子が瞳を開く。

陰りのない瞳がそれは嘘ではないと
静かに告げている。


ーーーはっきり言うなぁ……


「そうですか…分かりました。
じゃあ、試してみましょう」

「……試す?」


結子が首を少し傾げた。


「心が動かないのなら
体から始めてみましょう」

「………え?」


山中がニヤリと妖艶に微笑む。


「まずはキスをしてみるんです。
そうすれば俺への感情が本当にないのか
分かると思うんです」

「えぇっ?!
いや、そんな簡単にキスするもんじゃ…」

「そうですね。
かなり荒療治だとは思いますが…
俺は結子さんとキスがしたいので
愛情が伝わる様に優しくしますから…」


そう言うと山中は顔を近付ける。


「待って!」


結子は咄嗟に手を動かして
山中の口元を押さえた。


「待てません」


そんな抵抗はすぐに山中によって
剥ぎ取られてしまう。


山中の瞳が結子を捕らえる。

アゴも腕も掴まれた状況の中で
結子は蘭の言葉を思い出していた。


『簡単にキスされちゃうわよ?』


ーーー本当だ。蘭の言う通り。
私、山中さんに、キスされちゃう……



山中の顔が目の前まで近付き
その唇が結子の唇にそっと触れた。

/87ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ