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第15章 蜜夜の春

「『訊かないで』俺の思う通りにしてもいい？ここから先は…嫌だと言われても、もう止められない」
秀王は断言した。
「泉夏をもらってもいい？泉夏を俺にものにしてもいい？」
－俺が相手で、泉夏は後悔しないでいてくれる？
自分を見下ろす、真剣な彼の言葉。
泉夏の胸を切なく締めつけてくる。
「…だから『訊いてこないで』って」
彼がもどかしくて、仕方なかった。
「『全部いいに決まってる』んだから」
きつい口調になっているのに、微かな笑みを返されるだけ。
泉夏はどもりながら、更に彼を責める。
「だ、第一。パ…パンツ脱がせた後に、そんな事訊いてこないで」
－今更なんだから。
赤くなって困ってる泉夏に、秀王は笑う。
「確かに」
「そうだよ。だから－」
－いつまでも私だけに、こんな格好させていないで。
泉夏は早口に呟いた。