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桜の季節が巡っても
第15章 蜜夜の春
「せんせ…ん…あ、あっ…」
次々訪れる緩やかな快楽の波を、どうにかやり過ごす術を今のうちに身につけなくては。
辛うじて残る正常な意識の狭間、考えていたのだが。
そんな事を考える余裕など、早々となくなってしまう。
ふたりのものが馴染むまでの、僅かの穏やかな時だったのか。
徐々に上がるスピードに、泉夏は次第についていけない。
もう、この快感を逃す方法などない。
どんどん積み重なってゆくだけだった。
熟れた果実が彼に突かれる度に汁(つゆ)が零れ、卑猥な音を立てる。
幾度も彼自身が中を擦る毎に、その音は繰り返され、ふたりの耳に届く。
弥が上でも興奮が何倍にも高まり、もっともっとお互いが欲しくなる。
「せん、せい…っ」
震える声で必死に自分を求められ。
秀王は、そんな彼女が可愛くて堪らなかった。
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