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第15章 蜜夜の春

今までの自分の人生を覆してくれた。
誰かを愛する事の喜びを。
誰かに愛される事の幸せを。
自分に教えてくれた。
『先生』なんて、結局は生活の糧として選んだ職業だった。
今となっては『先生』だったと名乗るのも、おこがましく感じてしまう。
彼女こそ、自分の一生の先生だ－。
組み敷く彼女の悩ましい姿に。
自分を締め付ける彼女のそれに。
もう、我慢は出来なかった。
必要なかった。
打ち付ける腰の速度が更に増す。
激しく突き上げられる度に啼く彼女。
背中に走る痛みは彼女の爪痕。
それすらも今は全て、快感に変換されてしまう。