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桜の季節が巡っても
第16章 永劫の春
ホテルの室内に足を踏み入れた途端、思わず感嘆の声を上げた。
「わあ…!」
生まれてこの方、宿泊を伴う旅行に出掛けた事は幾度かある。
幼い頃は長期の休みごとに、家族で。
大学生になってからは、友達と。
家族旅行は宿泊場所よりも、どこに行くかに重点を置いていた感があった。
学生の身分なら、お金に関してはどうしても制限される。
そんなわけで今まで所謂、値段の張るホテルや旅館に泊まった記憶はほぼない。
だから余計に、こんなに感動してしまうのだろうか-いや、きっとそういう事ではない。
どう考えてもふたりで泊まるには広過ぎる室内。
テーブルやソファは二セットずつ配置されており、たったふたりしかいないのにどうやって使えばいいんだろう-馬鹿な事をつい、考えてしまう。
配置されている家具は当然のように、全て『高そう』-実際、その通りだろう。
寝室は奥に独立しているようだった。
そして、部屋に入って真っ直ぐの大きな窓からは-。
「わあ…!」
生まれてこの方、宿泊を伴う旅行に出掛けた事は幾度かある。
幼い頃は長期の休みごとに、家族で。
大学生になってからは、友達と。
家族旅行は宿泊場所よりも、どこに行くかに重点を置いていた感があった。
学生の身分なら、お金に関してはどうしても制限される。
そんなわけで今まで所謂、値段の張るホテルや旅館に泊まった記憶はほぼない。
だから余計に、こんなに感動してしまうのだろうか-いや、きっとそういう事ではない。
どう考えてもふたりで泊まるには広過ぎる室内。
テーブルやソファは二セットずつ配置されており、たったふたりしかいないのにどうやって使えばいいんだろう-馬鹿な事をつい、考えてしまう。
配置されている家具は当然のように、全て『高そう』-実際、その通りだろう。
寝室は奥に独立しているようだった。
そして、部屋に入って真っ直ぐの大きな窓からは-。

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