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桜の季節が巡っても
第16章 永劫の春
「泉夏の事はもう全部見てる。電気を消そうが消すまいが、今更関係ない」
-俺は、泉夏の全部を知ってる。
耳元ではっきり告げられて。
動揺したところを、背に口付けられた。
背中を這う唇に、乳房の先端を転がす指に、泉夏の表情は淫らに変化してゆく。
身体の奥底から溢れてくるものは、悦びの証。
次第に立ち続けてもいられなくなってくる。
それから、こんな場所なんかじゃなくて-。
救いを求めるように後ろを振り返れば、唇を攫われた。
ふたりでキスを貪り合う中。
彼の手が太腿を弄(まさぐ)り、スリップがたくし上げられた。
久し振りの感触に、身体が震える。
履いていたストッキングと共にショーツが下げられ、心拍数が増す中で促される。
「脚…上げて?」
否と言う選択肢など無論なく。
窓に手をつき、恥じらいながらも泉夏が右脚を高めに上げれば、太腿まで既に下ろされていたストッキングとショーツが同時に足から外された。
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