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桜の季節が巡っても
第16章 永劫の春
「せん…せ…」
シーツを握り締めながら、潤んだ瞳で訴えられる。
許しを請うその表情は可愛くて。
自分にだけ開かれ続けるその身体は美しくて。
彼女の全てが愛おしくて。
彼女の全てを征服しないとだめだった。
今まではどうしても、心の隅に申し訳ない気持ちが居座っていた。
でも今夜はしない。
今夜からは我慢しない。
「せん…か…っ」
狂ったように彼女を求めながら、秀王はその名を呼ぶ。
名前を口にするだけで、この身はどこまでも切なく疼く。
そこは熱くて。
はち切れそうで。
もう苦しくて仕方がなかった。
額から滲み出た汗が滴り、滑らかな彼女の裸体の上に落ちる。
それが合図となったのか。
高く上げられていた泉夏の両脚が、彼の肩から下された。
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