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桜の季節が巡っても
第16章 永劫の春
「せん…!」
-せい。
呼び掛けたところで、最奥に猛ったものが押し付けられた。
そこを軸にして彼の腰が円を描き、深い場所を抉るかのような攻めに、泉夏は悶える。
「まっ…」
最後までは言わせてもらえない。
聞く耳持たず、いい部分をこれでもかと言うくらいに彼の先端に鋭く抉られ続け、泉夏は仰け反った。
「あっ…やあっ…あっ、ん…あぁ…っ」
『待って』と伝えたいのに、言葉にならない。
ベッドから背を浮かせ、胸を突き出しながら、双眸だけで訴える。
本人からしてみれば真剣に嘆願しているのだが、そんな眼差しを向けられた側は余計に情欲をそそられるだけだった。
「せんせ…」
-だめ。
ようやく言えそうだったのに、阻まれる。
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