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桜の季節が巡っても
第16章 永劫の春
初めは『言わないから』のはずだった。
けれど遅かれ早かれ、何かしらの理由をつけて-否、なんの意味がなくても、彼女に強制してた。
『多分』じゃなく、きっと『絶対』に。
そんな卑猥な彼女を見ていたい。
そんな彼女と交わりたい-乱れに乱れて、一晩中。
今夜からは自分の気持ちに正直に、彼女を欲しがり続ける-。
汗に濡れた髪。
恋情に溺れた瞳。
キスを交わしながら、呼吸は荒く。
互いの一部分を擦り合いながら、次第に速く。
名を呼び。
愛を囁き。
ぶつかり合う音の間隔は狭まってゆく。
やがて一層強く抱き締められたかと思えば、数度激しく奥まで貫かれ。
その動きは完全に止まった。
とうとうその時を迎えた彼を、彼女もまた掻き抱く。
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