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桜の季節が巡っても
第16章 永劫の春
「今朝は、風がたまに強く吹くね」
胸元まで伸びた黒髪の乱れを手櫛で直しながら、泉夏は目を細めた。
早朝七時。
電車を降り、コンビニでペットボトルのお茶を買い、歩道をゆっくりと進んでいた。
泉夏の隣りを歩く彼もまた、彼女に同調した。
「初めて泉夏に逢った日も、思えばこんな天気だった」
入学式。
晴れてはいたけれど、前日が強い風で。
満開の桜の花びらが枝から落ち、大学の構内にピンクの絨毯が敷き詰められていた。
たまにこうして、春風が吹き荒れていて-。
長い髪を掻き上げた後(のち)、泉夏は小さく息を吐(つ)いた。
その様子を目敏く見ていた秀王は、申し訳なさそうに笑った。
「大丈夫?」
「…正直、もうちょっと寝たかった」
「ごめん」
苦笑いするしかなかった。
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