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桜の季節が巡っても
第16章 永劫の春
「思ってるよ、秀-」
自分を呼ぶ甘美な声音に痺れながら、秀王は微かな笑みを作った。
「大学の中でもう一度『先生』って、呼びたかったんじゃないの?」
-もういいの?
嬉しいくせに、揶揄するような事を口にしてしまう。
自分はとっくにこの大学の『先生』ではない。
彼女の『先生』ではなくなった。
けれど、ふたりが出逢った場所で『先生』と呼びたい-そんな彼女の願いを叶えてあげたいと思った。
来月からは再び教壇に立つ。
けれど現在の自分は、厳密にはまだ『先生』ではない。
自分をそう呼ぶ誰かは、まだ存在しない。
だからこそ、呼んで欲しかった。
彼女だけに呼んで欲しかった。
だから-。
「いきなりまた名前で呼んで。しかもそんな言葉を、いきなり言ってきて」
-もう、本気にするよ?
秀王が告げれば、泉夏は確かに頷いた。
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