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桜の季節が巡っても
第5章 別離の春
駐車場に行く。
どれが彼の車なのか正直分からない。
でも車種は、去年の春にあなたが教えてくれたのが嘘でなければ-レクサス。
あんまり車に詳しくない泉夏は、一台一台を確かめるように見て回る。
程なく一台だけ発見したが、これがそうなのか知る術はない。
でもなんとなく、車体の汚れ、車内をちらりと見た感じの乱雑さ-あなたのじゃない。
確信する。
今日は来てない。
もう帰った?
明日は来る?
それとも-もう、来ない?
過呼吸を起こしそうなくらい、自分の息が乱れているのが分かる。
もう立ってはいられない-泉夏はその場にしゃがみ込んだ。
どれが彼の車なのか正直分からない。
でも車種は、去年の春にあなたが教えてくれたのが嘘でなければ-レクサス。
あんまり車に詳しくない泉夏は、一台一台を確かめるように見て回る。
程なく一台だけ発見したが、これがそうなのか知る術はない。
でもなんとなく、車体の汚れ、車内をちらりと見た感じの乱雑さ-あなたのじゃない。
確信する。
今日は来てない。
もう帰った?
明日は来る?
それとも-もう、来ない?
過呼吸を起こしそうなくらい、自分の息が乱れているのが分かる。
もう立ってはいられない-泉夏はその場にしゃがみ込んだ。

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