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桜の季節が巡っても
第1章 心恋の春
「夏休み間近で、もう気持ちはそっちに行ってる感じだな」
胸を抉るような一言を放たれ。
あまりのショックに、目の奥が熱くなる。
「ご、ごめんなさ…」
忙しい中。
折角自分の為に時間をとってくれたというのに-完全に上の空だった。
浅ましくも-この貴重な機会を逃したくないと、目の前の綺麗な顔に見惚れてしまっていた。
彼に誤魔化しなんて、一切効かないのに。
自分が情けなくって、唇を噛んで項垂れる。
長く伸ばした黒髪が顔を覆った。
「…っ」
短く。
彼が息を呑んだ気配がした。
「先生、そんな苛めないで下さいよう~!」
不穏な空気を破って、麻衣が入って来た。
胸を抉るような一言を放たれ。
あまりのショックに、目の奥が熱くなる。
「ご、ごめんなさ…」
忙しい中。
折角自分の為に時間をとってくれたというのに-完全に上の空だった。
浅ましくも-この貴重な機会を逃したくないと、目の前の綺麗な顔に見惚れてしまっていた。
彼に誤魔化しなんて、一切効かないのに。
自分が情けなくって、唇を噛んで項垂れる。
長く伸ばした黒髪が顔を覆った。
「…っ」
短く。
彼が息を呑んだ気配がした。
「先生、そんな苛めないで下さいよう~!」
不穏な空気を破って、麻衣が入って来た。

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