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桜の季節が巡っても
第7章 傷心の秋
「このまだ弱ってる胃にはちょうどいいかなって。いきなり肉はちょっと厳しいかも…なんて?」
恐る恐るお伺いを立ててみるが、見事に一蹴される。
「馬鹿。お前俺に恥かかせるつもりなの」
「え、恥?」
どこをどうしたらそうなるのか-泉夏は意味が分からない。
「なんでも好きな物を御馳走してやろうとしてるのに、おかゆってなんだ。家で食え」
いや、だから家でも時々食べてるって-言おうとしたが、龍貴が早かった。
「そんな物をいつまでもちまちま食ってるから、いつまでも気持ちを引きずってるんだ。もっと元気の出るような物を食べろ」
ただでさえ迫力がある彼に更に押し切られれば-もう従うしかない。
でも龍貴の言う事も一理あるかも-泉夏は思う。
身体と心は繋がってる。
もっと食べて元気になれば、きっと気分も晴れてくるはず-。
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