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桜の季節が巡っても
第1章 心恋の春
「先生、夏休みはどこかに行かれるんですか?」
麻衣が明るく、秀王に質問する。
研究室への廊下を進みながら、彼は時計をつけた利き手を振った。
泉夏は必要以上-すなわち勉強に関する事以外、殆ど会話が成り立たないのだけれども。
麻衣は違った。
協力すると言った言葉に嘘はなく。
物怖じしない、持って生まれたその性格も手伝い。
いつも積極的に准教授から、情報を聞き出そうとしてくれていた。
「プライベートな話題には一切答えない。勿論、こちらからも聞かない」
「も~、先生固過ぎですよ!」
「セクハラで訴えられて首になりたくない」
「セクハラって…ただ夏休みの予定を聞いてるだけじゃないですか。それに私達、先生の事訴えたりするような人間に見えます?傷付くなあ」
「どこで誰が見てるか、聞いてるか知れない。こっちはそんなつもりは毛頭なくとも、その人間の主観でどうとでも捉えられえる。用心するに越した事はない」
廊下を右に折れ、階段を下りながら、秀王はきっぱりと告げる。
麻衣が明るく、秀王に質問する。
研究室への廊下を進みながら、彼は時計をつけた利き手を振った。
泉夏は必要以上-すなわち勉強に関する事以外、殆ど会話が成り立たないのだけれども。
麻衣は違った。
協力すると言った言葉に嘘はなく。
物怖じしない、持って生まれたその性格も手伝い。
いつも積極的に准教授から、情報を聞き出そうとしてくれていた。
「プライベートな話題には一切答えない。勿論、こちらからも聞かない」
「も~、先生固過ぎですよ!」
「セクハラで訴えられて首になりたくない」
「セクハラって…ただ夏休みの予定を聞いてるだけじゃないですか。それに私達、先生の事訴えたりするような人間に見えます?傷付くなあ」
「どこで誰が見てるか、聞いてるか知れない。こっちはそんなつもりは毛頭なくとも、その人間の主観でどうとでも捉えられえる。用心するに越した事はない」
廊下を右に折れ、階段を下りながら、秀王はきっぱりと告げる。

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