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桜の季節が巡っても
第7章 傷心の秋
「俺は前からずっと流川が好きだよ。残念ながら一度は断られてしまったけれど。でも変わらず今でも…寧ろもっと、流川が好きだ。流川今言ったよね、好意を寄せられていたらいつかそういう日がくるかもしれないって。だからお兄さんと同じように、俺にもその可能性があるって事だよね」
誰かに好きだと言われて、冷静でいられるひとがいるのなら教えて欲しい。
目と目を合わせ。
真摯な表情で。
想いを伝えられて-それでも動じないでいられるひとがいるのなら。
泉夏は大樹に見事に釘付けにされた。
どう反応したらいいのか-惑う彼女の右手を、大樹は取った。
一度目の遠慮がちな感じでもなく。
一度目の手首でもなく。
二度目は確かな意志を持ち。
二度目は彼女の愛した彼でさえ触れる事のなかった掌を、しっかりと。
大樹は有無を言わせぬ強引さで、泉夏の右手を握り締めた。
「有栖川先生でもなく、お兄さんでもなく、この俺を好きになってよ…流川」
誰かに好きだと言われて、冷静でいられるひとがいるのなら教えて欲しい。
目と目を合わせ。
真摯な表情で。
想いを伝えられて-それでも動じないでいられるひとがいるのなら。
泉夏は大樹に見事に釘付けにされた。
どう反応したらいいのか-惑う彼女の右手を、大樹は取った。
一度目の遠慮がちな感じでもなく。
一度目の手首でもなく。
二度目は確かな意志を持ち。
二度目は彼女の愛した彼でさえ触れる事のなかった掌を、しっかりと。
大樹は有無を言わせぬ強引さで、泉夏の右手を握り締めた。
「有栖川先生でもなく、お兄さんでもなく、この俺を好きになってよ…流川」

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