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第9章 邂逅の春

春休み終了まで僅かの、三月下旬の昼下がり。
前期の試験結果を挽回するべく頑張った結果、後期の成績はまた全体的に上向きになっていた。
新年度の科目の履修届けも済ませた。
この長期の休みは、バイトもしてたし、麻衣と一泊旅行にも行った。
大学の友達数人で色々遊びにも出かけた。
心置きなく胸を張って三年生になる為にも、後は勉学にでも励んでおけばいいのかな－久し振りに、図書館へ向かっていた。
暖かな陽気が心地良い。
柔らかな空気。
新たな草花の匂い。
思い入れがあるからだけでなく－やっぱり、この季節って素敵。
自分が生まれた夏も勿論好きだけど、やっぱり、この季節って大好き。