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桜の季節が巡っても
第9章 邂逅の春
「私、全然寒くない」
ここにいたい。
あなたといたい。
なんでそんな事言うの?
ついさっきまで私の事、話してくれていたんじゃないの?
話してくれてた。
なのに、どうして。
いきなりこんな事言うの?
急な展開についてゆけない。
「女の子だし、暗い夜道は危ない」
「八時過ぎだもん。まだ平気」
頑なに、彼の言葉を拒絶する。
門限の時刻だったりもしたけれど-今はどうだって良かった。
そんな事、どうだって。
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