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桜の季節が巡っても
第11章 逡巡の春
「…二回も、した」
一回目は、まだ。
でも、二回目は?
どうしても、それは分からない。
分からないままにはしておけない。
だから今日、遂に自分から電話した。
その理由を教えて欲しくて。
龍貴は口を開きかけたが-信号が切り替わり、静かに車を発進させる。
「私、全然分からなくて。いままでずっと、私達そういう関係じゃなかったよね。なのに、なんか冬から色々あって…変じゃない?変だよね私達?なんで?なんで二回も?分かんないのに、今度はさっぱり音沙汰ないし。訊きたくても、肝心の龍からは何も言ってこないし。私、どうしたら。どう思ったらいいのかもう分からなくて」
-それで。
癪だから、自分からは電話なんかしないつもりだったけど。
けど-。
一回目は、まだ。
でも、二回目は?
どうしても、それは分からない。
分からないままにはしておけない。
だから今日、遂に自分から電話した。
その理由を教えて欲しくて。
龍貴は口を開きかけたが-信号が切り替わり、静かに車を発進させる。
「私、全然分からなくて。いままでずっと、私達そういう関係じゃなかったよね。なのに、なんか冬から色々あって…変じゃない?変だよね私達?なんで?なんで二回も?分かんないのに、今度はさっぱり音沙汰ないし。訊きたくても、肝心の龍からは何も言ってこないし。私、どうしたら。どう思ったらいいのかもう分からなくて」
-それで。
癪だから、自分からは電話なんかしないつもりだったけど。
けど-。

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