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桜の季節が巡っても
第12章 希求の春
遠くで走り回る子供達を眺めながら、ふたりで腰掛けた公園のベンチ。
ふたりの間は必要以上に距離が空き、不自然な感じは否めなかった。
それは正にこれから訪れようとしてる、別れを暗示しているようでもあり。
逢えて嬉しい。
並んで座れた。
もう、そんな事で胸を高鳴らせる事なんて。
「龍貴は元気?」
切ない想いに耐えきれなくなった頃、右隣りに座った彼の声が届いた。
泉夏は彼に顔を向けた。
元気?-再度、秀王は泉夏に柔和に尋ねた。
泉夏は無言で、小さく頷いた。
そう-彼はまたそっと、前方に視線を戻した。
そして、暫くの間(ま)を置き、言った。
「あいつ、本当にいい奴だよな」
話を振られ、泉夏は解答に迷う。
ふたりの間は必要以上に距離が空き、不自然な感じは否めなかった。
それは正にこれから訪れようとしてる、別れを暗示しているようでもあり。
逢えて嬉しい。
並んで座れた。
もう、そんな事で胸を高鳴らせる事なんて。
「龍貴は元気?」
切ない想いに耐えきれなくなった頃、右隣りに座った彼の声が届いた。
泉夏は彼に顔を向けた。
元気?-再度、秀王は泉夏に柔和に尋ねた。
泉夏は無言で、小さく頷いた。
そう-彼はまたそっと、前方に視線を戻した。
そして、暫くの間(ま)を置き、言った。
「あいつ、本当にいい奴だよな」
話を振られ、泉夏は解答に迷う。

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