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桜の季節が巡っても
第12章 希求の春
「自分に絶対の自信があるのか。彼女に絶大の信頼を寄せているのか。相手が何も出来ないのを知っているからなのかー」
-その全てがこの上なく、正しい。
淋しさを含ませ、彼は彼女に笑ってみせた。
泉夏はまたしても答えが見付からず、俯くしかない。
彼女を困らせてるのが分かると、秀王は話題を変えた。
この間-彼は静かに、語り始めた。
「この間は、伝えられなかった事があって」
「…」
「言うつもりはないと。今更、どうしようもないと。伝えなかった事があって」
「…」
「でも彼女は、最大限の勇気をもってあの夏、自分に向き合ってくれたのに。自分だけが言い訳をしてただ逃げてる気がして」
「…」
「それだけはきちんと伝えて。その後の批判も、非難も、もしあるのなら罵声も…とにかく全部受け入れようと」
-それで、終わりにしようと。
泉夏は息を呑んで、彼を問い質すように見た。
-その全てがこの上なく、正しい。
淋しさを含ませ、彼は彼女に笑ってみせた。
泉夏はまたしても答えが見付からず、俯くしかない。
彼女を困らせてるのが分かると、秀王は話題を変えた。
この間-彼は静かに、語り始めた。
「この間は、伝えられなかった事があって」
「…」
「言うつもりはないと。今更、どうしようもないと。伝えなかった事があって」
「…」
「でも彼女は、最大限の勇気をもってあの夏、自分に向き合ってくれたのに。自分だけが言い訳をしてただ逃げてる気がして」
「…」
「それだけはきちんと伝えて。その後の批判も、非難も、もしあるのなら罵声も…とにかく全部受け入れようと」
-それで、終わりにしようと。
泉夏は息を呑んで、彼を問い質すように見た。

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