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桜の季節が巡っても
第12章 希求の春
せめて彼女の香りを、記憶に残しておきたい。
彼女が完全に離れる直前まで嗅覚を研ぎ澄まし-そこで、気付いてしまう。
否、気付かない振りをしていた。
別のものの-微かな、確かな、匂い。
昔、どこかで嗅いだ覚えのあるような香水のような香りと、後は-。
思わず眉を顰(しか)めてしまう。
どちらも彼女のではない。
どちらも初めから検討はついている。
誰の?
問うまでもない。
どちらも、彼のものだ-。
煙草の匂いはまだ分かる。
でも、香水は?
限りなく彼女の近くにいた証。
彼女に触れ。
そして-…。
彼女が完全に離れる直前まで嗅覚を研ぎ澄まし-そこで、気付いてしまう。
否、気付かない振りをしていた。
別のものの-微かな、確かな、匂い。
昔、どこかで嗅いだ覚えのあるような香水のような香りと、後は-。
思わず眉を顰(しか)めてしまう。
どちらも彼女のではない。
どちらも初めから検討はついている。
誰の?
問うまでもない。
どちらも、彼のものだ-。
煙草の匂いはまだ分かる。
でも、香水は?
限りなく彼女の近くにいた証。
彼女に触れ。
そして-…。

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