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桜の季節が巡っても
第12章 希求の春
正に今、自分がどうにか伝えようとしていた事を彼に先に言われ、泉夏は泣き出しそうになる。
「もう連絡はしない。逢う事も。…帰国した時も。道で擦れ違わない限り。図書館も行かない」
-だから二度と、逢う事はない。
言い切られ。
涙が、滲み出す。
「自分の気持ちを伝えられた。それを黙って聞いてくれた。その為だけに帰って来た。だから-」
-お互い、元いた場所へ帰らないといけない。
秀王はどうにか笑みを張りつける。
「これ以上一緒にいたら、またどうかしてしまいそうになる。五分後も何もしない自信なんてない。そうなったら泉夏を困らせる。そんな終わりにしたくない。…龍貴も、裏切れない」
涙の雫が降ってくる。
「悔しいけど、あいつには敵わない」
泉夏の頬に、秀王の指が触れた。
冷たくなった涙の筋をそっと、伝う。
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